神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

4. 共生社会の実現に向けたメタバースの活用について

質問要旨

メタバースは、インターネット上に存在する仮想空間のことであり、この技術を使えば、ひきこもりの方や体に障がいがあって外出が難しい方などの社会参加を促すことができるのではないかと考える。
 6月26日には、メタバースを活用して、子どもたちが仮想の町を運営し、労働や納税、消費などの体験を通じて社会の仕組みを学ぶ「かながわ子ども合衆国サミット」が開催される。
 社会とつながることができる有用なツールであるメタバースを施策の中に取り入れるとともに、県のホームページを充実させて県民に広く分かりやすく届くようにするなど、共生社会の実現に向けた情報提供のあり方の工夫も必要であると考える。

 そこで、共生社会の実現に向けて、メタバースを活用すべきと考えるが、所見を伺いたい。また、その情報発信を県民の皆様に分かりやすく届くよう工夫すべきと考えるが、併せて所見を伺いたい。

知事答弁要旨

共生社会の実現に向けては、人と人とがつながり合うことができるよう、社会への参加機会が確保されていることが重要です。
 しかし、障がいやひきこもりなど支援が必要な方々にとって、地域活動への参加機会は限られているのが実情だと認識しています。
 また、コロナ禍で人々の交流の機会が減り、孤立や孤独の問題が顕在化しており、政府の調査では、特に、若い世代に孤独感が強い、という結果も出ています。
 コロナ禍でテレワークやウェブ会議を実施する企業等が増えていますが、今、インターネット上の3次元の仮想空間に「アバター」と呼ばれる自分の分身で入り、アバター同士で会話を交わすことができる「メタバース」が注目を集めています。
 私は、このメタバースが今後、新たなコミュニケーションを生み出し、誰もが参加できる共生社会を実現する有力なツールとなり得るものと考えています。
 そこで、共生社会の実現に向けて、障がい者や学生などの意見を聞き、大学や企業等とも連携しながら、メタバースを活用した事業展開を検討する研究会を立ち上げます。
 また、様々な共生社会の実現につながる情報を一元的に発信できるよう、県ホームページ上で、メタバースの取組を紹介するなど情報提供の充実を進めます。
 このように、県では、新たなテクノロジーを活用した取組を積極的に行い、誰もがその人らしく暮らすことのできる社会の実現を目指してまいります。

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