神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

8. 環境農政系研究職員の功績の広報について

質問要旨

県試験研究機関の研究活動は、研究職員の地道な努力により行われている。水産技術センターでは、身入りの悪いムラサキウニに廃棄するキャベツを与えて食用として利用する養殖技術を開発した。自然環境保全センターでは、花粉症について、花粉の飛散予測だけでなく、無花粉スギの研究を行っており、また、農業技術センターでは、健康に効果があると言われているリコペンの含有量が豊富なトマト「湘南ポモロン」の研究などで成果を上げていると聞いている。
 こうした研究は、県民生活の質向上につながるもので、その成果は、研究に携わる職員のたゆまぬ努力の賜物であり、もっと研究職員の努力や功績にスポットをあて、県民に伝えていくことが必要と考える。

 そこで、とりわけ農林水産業や自然・環境などの分野の県試験研究機関で研究に携わる職員の努力や功績について、県民に広く伝えていくべきと考えるが、所見を伺いたい。

知事答弁要旨

環境農政分野で働く研究職員は、生産現場や県民の皆様の声に応え、農林水産や環境に関わる課題解決や技術向上のため、日々研究に励んでいます。
 研究で得られた成果の中には、現場や関係者から高い評価を受けるものや、学会から権威ある賞を受賞するものもあり、職員のたゆまぬ努力が実を結んだ功績として、私も大変誇らしく感じています。
 感銘を受けた研究の一つに、ムラサキウニにキャベツを与えて身入りをよくする水産技術センターの研究があり、新たな養殖技術の開発という功績を称え、私から「神奈川県職員功績賞」を授与しました。
 こうした県民生活に役立つ研究を県の試験研究機関が行っていることを、多くの方に知っていただくため、施設見学、研究発表、夏休み親子イベント等を実施し、昨年度は5つの試験研究機関で合わせて3万人以上の方にご来場いただきました。
 また、今年度から始めた試験研究機関観光ツアーでは、観光とセットで環境科学センターのマイクロプラスチックの研究を見学するコースもあり、「研究員の努力を知ることができた」と好評でした。
 今後は、研究成果をさらに周知するために、新たに、環境農政系研究職員の活動をメインに据えたポータルサイト「仮称かながわサイエンスラボ」を立ち上げ、発信力を強化します。
 このサイトでは、自然環境保全センターの「丹沢ブナ林の再生」や「無花粉スギ」など、職員の研究内容や業績を動画等で紹介するほか、研究発表会やイベント情報などをSNSでも発信していきます。
 県としては、今後も、環境農政系研究職員のたゆまぬ努力や功績が、県民生活の向上に寄与していることを、様々な方法で県民の皆様にお伝えしてまいります。

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