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商店街再開発を、“高松丸亀町商店街”に学ぶ


高松丸亀町商店街振興組合 古川理事長のレクチャを受ける

4月18日、商店街の再生・活性化に成功した事例を学ぶため、神奈川県議会政策研究会の一員として、四国・香川県高松市丸亀町商店街を視察した。

高松市随一の繁華街、丸亀町商店街は、1588年開町、420年の歴史をもつ街。かつては商圏400万(四国4県人口)と豪語した、全国でも有数の商店街だった。
しかし、昭和60年代頃から

  1. 店舗の入れ替えがなくなり、新陳代謝が失われた。
  2. バブルの地価高騰で居住者が1000人から75人に激減した。
  3. 居住者激減で商店業種の偏りが起きた。
  4. 流通形態が変わり、製造販売しか生き残れない状況になった。

など、複合的な要因で売り上げが落ち始めた。

16年の歳月をかけて

危機感を抱いた商店街振興組合の人々が再開発計画を立案。土地の所有と利用を分離するために株式会社を設立し、平成2年の計画策定から実に16年かけて新しい商店街を竣工させた。低層階に商業施設、高層階に分譲マンション、またコミュニティ施設などを備え、全体として商店街をA~G街区の7つに分割、それぞれに役割をもたせ開発を続けた。現在、ドーム広場・ブティック街、美・健・ファッション街、アート・カルチャー街、ファミリー&カジュアル街、お祭り広場・地産地消街を展開。流通の現場でテストマーケティングを行いながら、字際の商品やサービスとして成り立つモノやコトを追究している。

丸亀町再生計画の核心

再生成功の要因は、国の制度を利用し、民間で、行政の出来なかった「廃業支援」の仕組みを作ったことだ。丸亀町は民間が知恵を絞り(1)個人保証の問題で廃業すら出来なかった地権者を正しく廃業させ(2)地権者は土地の所有権をそのままに、利用権だけを明け渡し(土地の所有と利用の分離→まちづくり会社と60年間の定期借地権設定)(3)既に公共投資、民間投資の終わってる市中心部の土地の有効利用を果たし(4)この活性化が新たな利益(地代の配当)と新たな税収を生む仕組みを作った。

これからの事業展開

「歳をとれば丸亀町に住みたいよね!」と言われるような街を創る。
そのため、住宅整備、診療所、介護施設、生鮮4品の市民市場、子育て支援施設、ドーム広場に続く市民広場、ホームセンターの誘致、丸亀町町営温浴施設、丸亀町町営映画館、町営まちバスの路線拡大、丸亀町町営保育所・小学校を整備していく予定だ。この視察を糧にし、今後も商店街対策に、全力で取り組んでいく決意です。

高松丸亀町商店街ウェブサイト http://www.kame3.jp/