神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

1. 県総合計画のあり方について

質問要旨

本県の総合計画は、総花的になりすぎており、どの分野も中途半端な施策展開になっていると感じられるので、重点プロジェクトを真の「重点」にし、資源や検証をそこに集中させる必要があると考える。
 また、計画に掲げる目標とそこに連なる施策の関係が薄いことから、県の施策事業によって目標をどれくらい達成しようとしているのかという「寄与度」の設定が必要であると考える。そして、施策の効果を評価する際には、DXを推進して客観的な数値を収集することが重要である。

 そこで、
①限られた人材、財源を有効に活用するために、総合計画をより「重点化」すべきと考えるが、所見を伺いたい。
②また、総合計画の目標には、県の施策事業の「寄与度」を併せて設定し、それを、DXの推進により客観的な数値によって検証すべきと考えるが、併せて所見を伺いたい。

知事答弁要旨

まず、総合計画の重点化についてです。  総合計画は、県政運営の総合的・基本的指針であり、政策を体系的に整理した「主要施策」で全体像を示すとともに、重点施策を分野横断的にまとめた「プロジェクト」により、重点化を図っています。  現在の第3期実施計画は今年度が最終年度となりますが、県の人口が減少局面を迎え、人的・財政的な制約が増す中にあって、今後の施策の検討にあたっては、さらなる「選択と集中」が必要となります。
 また、SDGsの理念のもと、多様な主体が社会的な課題の解決に取り組む動きも加速している中、現在、行政が担っている分野においても、民間の力を一層活用するなど、県の役割を捉え直していくことも必要です。
 このため、総合計画のあり方として、政策の全体像は示しつつも、「プロジェクト」を一層重点化し、限られた資源をそこに注力していくことは、大変重要な視点であると考えています。

 次に、施策の寄与度と客観的な数値による検証についてです。
 総合計画では、プロジェクトの達成度を示す目標として、例えば、入込観光客数や、温室効果ガス排出量削減割合などの「指標」を設定しています。
 この目標の達成には、県の取組みだけでなく、NPO、企業、市町村など多様な主体による活動や、社会・経済状況の変化など、様々な要因が影響します。
 そうした中で、目標に対する県の施策の寄与度の設定とその検証ができれば、より効果的・効率的な政策運営が可能となります。
 そのため、今後はDXの技術も活用し、既存の統計では捉えられなかったデータの把握や分析手法についても検討を進めていきます。
 県では、総合計画の重点化やDXの推進により、県民の皆様が施策の効果を実感できるよう、しっかりと取り組んでまいります。

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