神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

ヘルスケア・ニューフロンティアにおける最先端医療・最新技術の追求について

質問要旨

昨年第3回定例会でヘルスケア・ニューフロンティアを県民に分かり易くし、数値目標も設定すべきと指摘したが、3月策定の推進プランには成果の記載が抽象的で、事業の進捗が依然として見えづらい。
 本県のヘルスケア・ニューフロンティアで展開する最先端医療の取組の多くは県単独事業である。殿町において、県も慶応大学や川崎市等とリサーチコンプレックス推進プログラムを実施していると承知しているが、更に国の資金を活用するよう努めるとともに、有望な分野に集中して、県民により分かり易く事業を展開することが重要である。

そこで、ヘルスケア・ニューフロンティアにおける最先端医療・最新技術の追求については、これまで投入した資源を十分に活かして、国の支援を得られた事業を核にしてより効率的に展開するとともに、県民に成果が見えるようにしていくことが必要ではないかと考えるが、所見を伺いたい。

黒岩知事答弁

最先端医療・最新技術の追求については、殿町のライフイノベーションセンター、LICを中心に再生・細胞医療の企業等の集積と、ここを拠点としたネットワーク強化などに取り組んできました。
 こうした基盤づくりにより生まれたネットワーク等を活かして、全国で3か所しか選ばれない国の「リサーチコンプレックス推進プログラム」に、平成28年、殿町が採択されました。
 また、先月には、横浜国立大学、がんセンター等の研究プロジェクトを核として、県立産業技術総合研究所とともに、国プロジェクトである「地域イノベーション・エコシステム」の採択を受けました。
 さらに今月には、本県と連携して慶応大学が、国の「オープンイノベーション機構整備事業」に採択されたところです。
 こうして年7億円規模の国費の導入を得て、「貼るだけでインスリンを自動制御で投与できる人工すい臓」や、「大量に毛髪を再生し力触覚の技術も活用して移植する技術」などの開発をコアに、ベンチャー企業が次々と立ち上がる仕組みを構築していきます。
 他方、今回、覚書を締結した武田薬品工業の運営する湘南ヘルスイノベーションパークとLICを中心とした殿町との連携を進め、県内の企業や大学を巻き込んで最先端医療・最新技術が生まれる環境を提供していきます。
 今後は、これまでに築いたネットワーク等をフルに活用して、国の資金を積極的に獲得し、それを核にして、スクラップアンドビルドの観点から、事業を再構築し県全体で最先端医療・最新技術の実用化に努めていきます。
 また、併せて、こうしたプロジェクトで将来実現を目指している姿を県のホームページなどに掲載することにより、県民の皆様にわかりやすく伝わるよう、情報発信してまいります。

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