神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

双極性障害、いわゆる躁うつ病にかかる新たな検査方法について

質問要旨

双極性障害、いわゆる躁うつ病には二通りあり、その一方は現れる症状がうつ病に似ているため、相当に経験がある精神科医ですら、すぐには気づきにくい。そして致命的なのが、躁うつ病とうつ病とでは薬の処方が全く異なることである。躁うつ病をうつ病と誤診され、抗うつ薬を飲み続けると基本的症状は悪化する。

これを客観的に診断する手法が「光トポグラフィー検査」である。センサーのついた帽子を頭にかぶり、うつ病、躁うつ病、統合失調症といった疾患により独自のパターンがある血流の変化を読み取るのである。この検査は大学病院を中心に全国 26施設で先進医療として行われてきたが、2014年4月から健康保険が適用されるようになり、これを機に更なる普及が期待される。

そこで、躁うつ病の診断をより的確に行うため、精神医療センターに光トポグラフィー検査など、新たな検査手法を導入すべきと考えるが、所見を伺いたい。

黒岩知事答弁

躁うつ病などの精神疾患の診断は、主に医師の問診によって行われますが、患者が常に正確な状態を医師に伝えられるとは限らないため、診断が難しい場合があります。

また、うつ症状に苦しむ患者は年々増えており、的確な診断・治療を行っていくことが、重要な課題となっています。
 議員お話しの光トポグラフィー検査は、脳の活動状況を客観的に測定することができるため、うつ病と躁うつ病など、診断が難しい症例の検査方法のひとつとして、研究が進められてきました。

昨年 4月からは、抑うつ症状の診断に使用する場合、健康保険が適用されることとなり、有効な検査方法として、今後、活用が進むものと考えられています。

検査機器については、今年度中に購入し、健康保険が適用できるよう人員体制も整備して、診療を行っていきます。
 そして、こうした機器を使って、うつ病の新たな治療法の開発など、臨床研究にも活用していくことを検討します。

県としても、精神医療センターが、光トポグラフィー検査などの、新たな診断法や治療法を導入し、引き続き精神科医療の中核病院として、成果をあげていくことを期待しています。

要望

知事並びに保健福祉局長につきましては、がん患者の方や、また、躁うつ病、双極性障害の方々に対しての心遣いに、私は本当に涙する思いで答弁を聞かせていただきました。

大変に苦しんでいらっしゃる方が多い、本当にこの方たちの声だと思っていただいて、それに対して素直に、また率直にご答弁いただいたことに対して、心から感謝を申し上げたいと思っております。

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