神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

2月15日から始まった県議会平成22年第一回定例会は、3月24日、極めて厳しい財政状況の中で、人件費の削減など徹底した県庁改革を大胆に進めつつ、基金を活用し、雇用・地域経済や医療・福祉など県民生活に密接に結びついた分野について積極的な対応を図る、総額1兆7582億円の平成22年度一般会計予算案と90億円の同補正予算案など、64議案を可決・同意して閉会しました。

今回の定例会は議会運営委員会で昨年決まった、これまで年4回だった定例会を、以下の3回とし、昨年の114日から今年は189日に増えることになりました。

  1. 2月中旬~3月下旬
  2. 5月下旬~7月上旬
  3. 9月中旬~12月中旬

併せて本会議の代表・一般質問も、今まで県議が一括で質問し、知事が一括答弁をしていましたが、項目ごとに質問と答弁を行う「分割質問方式」と、知事との一問一答に近いスタイルのいずれかを議員が選ぶことができるようになりました。

また、昨年までは8つの常任委員会が同日開催となっていましたが、今期から採決日を除き半数開催とされ、傍聴者の定員も8人から16人に倍増しました。

以上のように、新しい県議会スタイルが始まり、第1回目を無事終了しました。

まず、主な条例関係ですが、都道府県初となる、湘南海岸など神奈川県内の海水浴場を原則禁煙とする「神奈川県海水浴場等に関する条例の一部を改正する条例」が可決・成立しました。この条例は海水浴場での喫煙場所以外での喫煙を禁じ、管理事務所や救護所などの施設、海の家は適用を除外するものです。但し、罰則は盛り込まれず、3年後の条例見直しの際に再度検討されることとなっています。施行は海水浴シーズン前の本年5月中の予定。尚、この条例を審議してきた厚生常任委員会では、この条例の付帯意見として「喫煙場所の設置基準などの課題を解決する」との条件を付けました。

また、県とNPOなどの団体が協働事業をする際に協定を締結して、事業の評価結果の公表に努める制度の創設を定めた「ボランタリー団体県との協働の推進に関する条例」も税制度とともに、県民の皆様からの寄付が促進されるよう、環境整備を図っていくことを想定した修正を加え、修正案が可決・成立しました。

一方、私が委員長を務める環境農政常任委員会では、川崎市内で産業廃棄物の中間処理施設・かながわクリーンセンターを運営し、本年3月末に解散する県、横浜市、川崎市の第三セクター「かながわ廃棄物処理事業団」についてと、多額の負債を抱えて経営難に陥っており、本年7月末に解散予定の第三セクター「かながわ森林づくり公社」(開成町)の県の債務について活発な論戦を繰り広げた。解散する両機関の負債を県(かながわ廃棄物処理事業団の横浜・川崎負債分を除く)が肩代わりする結論となり、第三セクターの在り方について、議会側から度々の事業団の経営内容についての警告の質疑について、それを取り入れなかった当局の責任を問う声が大きかった。

話題は変わって、過日、20数億にものぼる、県並びに県警による不正経理の実態が県民に知らされ、大きな衝撃が走った。その責任をとり、羽田・小野の両副知事が辞職するという。県政史上まれに見る事態となったことは皆様ご存知のことと思います。県議会としてもこの一連の不正経理問題を受けて3月24日の本会議で「不適正経理再発防止等調査特別委員会」(16人)の設置が設置され、その副委員長の大任を拝した次第です。

これから、竹内委員長を支え、しっかりとした不正経理の原因を究明し、二度とこのような事態が起きないよう、当局との質疑を展開する決意だ。