大和市立渋谷中学を訪問
大和市立渋谷中学を訪問
3月22日大和市立渋谷中学を訪問した。
平成22年12月の代表質問において、県の教育委員会に対し、日々苦労している外国籍児童・生徒の指導にあたる国際教室担当の先生方に、より一層の支援をすべき、と提案した。これに対し藤井教育長は「相談の多い事例や対象児童・生徒に効果的な教材例などを盛り込んだ手引書を作成し、学校での指導や市町村における研修等で活用されるよう、取り組む」との答弁があった。
この答弁に基づき、今回約1年間で「外国につながりのある児童生徒への指導・支援の手引き」を作成し、その1版を本日、渋谷中学で国際学級の視察に合わせて頂いた次第だ。
私の地元の鶴見区においても外国籍県民の数が多い。区内の小中学校で国際学級担任の先生のご苦労は相当なものだ、との声をお聞きしている。
考えてみれば、国際学級担任の先生は何か特別な資格や技術をお持ちではない。だが、突然その任務に就かなければならない先生もいらっしゃるのではないだろうか?その先生には何の指導集や手引きがない実態を、このまま放置してよいのか!というのが質問に込めた私の思いだ。
渋谷中学の校長先生や担任の先生と約1時間にわたって、お話をお聞きすることができた。中でも、
- 現在の教員配置が外国籍県民5人に1人、20人に2人の先生となっているが、日本籍をもった外国人はそのカウントに入らないこと
- 20人以上でも2人。これが50人でも2人という実態をどうとらえるのか?
- 外国籍県民4人の場合は配置なし。従って校内の先生が順番に対応せざるを得ない実態
- 突然の中途入学の場合、日本が全く話せない場合の状態をどうするのか?
- カンボジアやタイといった言語に対する応対が大変
- 生徒はよいが、両親が日本語を話せないケースが多々。従って、高校進学についての話し合い等に大変な時間を要するのと同時に、通訳の派遣も費用の面で限界がある
等々、大変な実情が語られた。この対策として「プレスクール」。即ち、いきなり普通の学校に入学するのではなく、半年くらいは専門家による日本の生活や文化について学ぶ場を提供するべきであるとの話に、これから取り組むべき課題を教えていただいた思いだ。
実績をまた一つ作れた喜びと同時に、次の課題に向け、多文化共生社会に向けて、関係者との話し合いにさらに全力を尽くすことと同時に、国会議員との連携を図らなければならないとの思いで、学校を後にした。